Wordpress(ワードプレス)とは?

「Wordpress(ワードプレス)」は、Webサイトやブログ作成するための無料のソフトウェアのことで、専門知識がなくてもWebサイトを作ることができるシステムです。
Webサイトを立ち上げるシステムをCMS(コンテンツ管理システム)と言い、Wordpressもその一種になります。Wordpressは利便性のよさから、今では世界中で4億人以上ものひとに利用され、世界シェアNo.1のCMSになっています。
Wordpressの歴史
Wordpressは2003年に、米国のMatt Mullenweg(マット・マレンウェッグ)と、英国のMike Little(マイク・リトル)によって公開されました。以来、最初のバージョン0.7から、最新の2022年11月2日にアップデートされた6.1まで、マイナーアップデートも含めて何度も改良が加えられ続けています。
Wordpressはどのようなツールか?
Wordpressはプログラミングができない人でも、かんたんにWebサイトやブログを作れるツールです。通常、Webサイトを構築する場合、「HTML」や「CSS」といったサイト作成言語や、「JavaScript」といったWebサイトを動かすプログラムの知識が必要です。
しかしWordpressは「ブロックエディタ(wysiwyg)」と呼ばれる記事編集画面で、直観的に文章や画像などを登録するだけでページを作成できます。
Wordpressの開発環境には何が必要か?
Wordpressのソフトウェアは無料で使えますが、Wordpressを動かす環境としてサーバーとドメインといった有料サービスを利用する必要があります。
サーバーはWordpressのソフトウェアをインストールする場所であり、ドメインは構築するWebサイトのネット上の住所のことです。
Wordpress開発を行うメリット
Wordpressは無料で使えるうえに、下記のようなメリットがあります。
- 独自ドメインでサイト運営が可能
- 「テーマ(テンプレート)」が豊富でサイトデザインの変更が簡単
- 「プラグイン(拡張機能)」によって機能の追加が簡単
- 管理画面で記事編集や設定を一元管理
- 複数ユーザーでのサイト運営が可能
Wordpressには多くのメリットがありますが、下記のようなデメリットも知っておく必要があります。
- サーバーやドメインは有料で準備する必要がある
- Wordpressをインストールする必要がある
- 静的サイトに比べ表示速度が遅い
- ハッカーの攻撃対象となりやすい
- サポートデスクがない
表示速度やセキュリティの問題を考えると、サーバー選びと設定が重要なポイントです。
初心者でもできるWordpressのインストール方法

Wordpressは非常に便利なツールですが、もし自分でWordpressをインストールしたい場合、レンタルサーバーを借りて設置する必要があります。
カンタンインストールを利用する
レンタルサーバーの中には、外部プログラムを自動でインストールできる機能が準備されているサービスがあります。そのようなカンタンインストール機能を利用すると、Wordpressも手動でインストールする手間をはぶくことができ、作業結果も確実なので安心です。
Wordpressがインストールできるレンタルサーバー
Wordpressが世界シェアトップのCMSであることから、Wordpressのカンタンインストール機能を提供しているレンタルサーバー業者も少なくありません。
レンタルサーバーの中には「無料期間」が設定されているものもあり、その間は無料で使うことができますので、もし試してみたい場合は、無料期間があるサービスを選ぶと良いでしょう。
代表的なレンタルサーバーには、下記のようなものがあります。
Wordpressで使える無料のおすすめテーマ

ここでは、Wordpressを始める時の無料テーマの選び方・ポイント・人気テーマを紹介します。
テーマの選び方やポイント
2022年11月現在でWordpress公式サイトに掲載されている無料テーマは1100以上あります。デザインや見栄えのいいテーマに目移りするかも知れませんが、最初は下記のポイントを意識して候補を絞り込み、その中から選ぶのがいいでしょう。
① ブロックエディター(Gutenberg)に対応している
Wordpressは2018年にブロックエディター(Gutenberg)が標準となりました。クラシックエディターのサポートも継続していますが、Wordpressは常にアップデートが行われているため、バージョンアップに対応しやすいブロックエディターが採用されているものを選ぶと良いでしょう。
② レシポンシブデザインに対応している
パソコンだけでなく、モバイル(スマホ・タブレットなど)のデバイスサイズに応じた表示が可能なWebデザインになっていると便利です。
③ マニュアル・サポートがある
初心者にとってはマニュアルやサポートは必須条件です。わからないことがでてきた時に、調べながら対応する必要があるため、利用ユーザー数が多いテーマを選ぶ方が情報も集めやすい傾向にあります。
国内で作られた人気のテーマ
Wordpressの管理画面の使い方

Wordpressの管理画面を利用する際に、特に知っておくべき事項を簡単に解説します。
1.「投稿」と「固定ページ」の違い
投稿はブログ記事を作成するときに使われ、日記や商品情報などの時系列表示やカテゴリー分けができます。それに対して固定ページは単体で完結できるページで、サイトのトップページや問い合わせ、ランディングページなどに利用されます。
2.ブロックエディタとクラシックエディタ
ブロックエディタは前述のとおり2018年にWordpress5.0から標準搭載となったエディタです。文章、画像、音声、動画などをブロック単位で、簡単にサイトに埋め込んで表示できるのが大きな特徴です。
クラシックエディタはWordpress5.0以前に採用されていたエディタで、2022年末でサポートが終了し将来的には使えなくなる可能性があります。
3.スラッグの設定とは?
スラッグはURLの中で文字列を自由に設定できる部分のことです。「各ページ」と「カテゴリー毎」の2種類で利用でき、サイトに関連した文字列を使うことでSEO効果が期待できます。
スラッグを設定しない場合は、URLにおけるページやカテゴリー部分に任意のID番号が割り振られます。
4.コメント機能は何のためにある?
コメント機能は記事に読者がコメントを残せる機能です。読者の感想や意見、質問などをもとにしたコミュニケーションによって、ユーザーニーズを把握したり、サイト内容の改善が図れます。
コーポレートサイトなどでは使わない場合も多いです。ユーザーとのコミュニケーションを図りたいときに使用します。
5.ユーザーの作成は何のためにする?
Wordpress運用を複数ユーザーで行うとき、メールアドレスなどのIDやパスワードを変えることで「管理者」「編集者」「投稿者」「寄稿者」「購読者」の権限を設定できます。
権限ごとに使える機能に制約があります。もし外部の作業者に依頼する場合など、サイトのレイアウトが崩れたり、コンテンツ内容が勝手に変更されるリスクの回避ができ、安全なサイト運営が可能になります。
Wordpressで使える無料のプラグイン

プラグインはWordpressの機能を拡張するための便利なプログラムのことで、ここでは代表的なものを紹介します。
Contact Form 7は、Webサイトに問い合わせフォームを設置するためのプラグインです。日本人が開発した拡張機能なので、日本語の情報もしっかりしておりサポートも充実しています。
Wordpressの投稿、固定ページ、カスタム投稿を各一覧から1クリックで簡単に複製でき、オプション (下書き、非公開、公開、予約投稿) を指定して保存できるプラグインです。同じような内容のコンテンツの使い回しに便利な拡張機能です。
もっと高度なWordpressのカスタマイズを行うには?

簡単なWordpressのカスタマイズは、テーマの管理画面からの操作で可能ですが、より高度なカスタマイズはテーマファイル(PHP)を編集します。ただし、PHPの編集は難易度が高く上級者向けです。
1.テーマファイルを編集して機能を増やす
Wordpressにはテーマエディターという機能があり、PHPファイルを管理画面から直接編集することができます。
間違った記述をすると不具合が発生するので、事前にFTPソフトでテーマファイル一式をダウンロードしておき、ローカル環境で編集後に改めてアップロードするという手順を取ると安全です。
2.Javascriptを使って、カスタマイズを行う(プラグインでも代用可能)
JavaScriptは、アニメーションやアクティブな動作をサイトに反映することができるプログラミング言語です。サイトを便利にリッチにするために使われ、このスキルを習得することによりWordpressのカスタマイズの幅が広がります。
Wordpressでは、Javascriptが記述できない人でも簡単に利用できるように、プラグインを使って機能実装できるものも存在します。
3.Wordpress開発のプロに相談する
Wordpressのカスタマイズは、HTML、CSS、PHPの知識があれば、他に頼らずに作ることも可能です。しかし、思い描いた魅力的なサイトにすることが自力で困難な場合は、プロの力を借りるという選択肢もあります。