売上や反響につながるWebサイト制作とは?
マーケティング戦略や基礎知識・予算について

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売上や反響につながるWebサイトにするためには何が必要?

会社の中での管理体制

前ページで解説したとおり、Webサイトを作る前に「Webサイト制作の目的」をハッキリさせることで、目標に向けた課題が少しずつクリアになっていきます。

さらに、売上につながる反響のあるWebサイトにしていくためには、Webサイトを作っただけではなく「サイトの運用改善」を行っていく必要があります。Webサイトの運用には、担当者による更新作業やメンテナンスが必要です。

更新作業が必要な理由は、
1.新しい情報を発信することで新しい集客につながる、
2.更新することでSEO対策につながる、
3.古い情報を見直してより良いものにすることで反響を得られるようになる、
などの理由があります。

更新作業の方法や担当者について考えておく

大手企業の場合、Webサイトの管理は「ホームページセンター」のような部署があり、「掲載するコンテンツを検討する人」「Webページを作る人」「セキュリティやシステムを管理する人」「人材をマネージメントをする人」など、様々な役割や部署が設置され、運用体制が用意されていることが多いです。

また、「広告運用」「デザイン作成」「ページ作成」「WEBサーバー管理」など、1つのWebサイトの管理業務を、複数企業が分担して対応しているケースもあります。

中小企業や個人規模の場合、1つのWebサイトの管理を少人数で対応することが多く、あらゆる作業を少ない人材で回すことが多いです。

そういった体制の違いがある中で、インターネット上に掲載されている情報は「Google」などの検索エンジンによってスコアリングされ、「どの情報が優れているか」を競っているような状況があります。

ですので、競合に勝てる場所を探しつつ、どのようにすれば目的にそったWebサイト運営ができるのかを考えながら対応していく必要があります。

どのようなホームページが良いか探してみる

Webサイトを構築する前に、他社のホームページを事前に調査しておくと参考になります。

競合他社や同じ業界の優れたホームページを参考にすることで、成功のヒントや最新のトレンドを把握することができます。

デザインのアイデアやナビゲーションの使い方、コンテンツの配信方法など、良いホームページの要素を探りましょう。他のホームページからインスピレーションを得ることで、自社のホームページをより魅力的にすることができます。

また、ホームページ制作会社に依頼するときも、「このようなイメージで…」と情報を伝えやすくなり、お互いに理解することに役立ちます。

詳細は、競合他社分析を行って、より深い分析を実施するも参照してください。

何のためのWebサイトなのかもう一度確認する

Webサイトを作成する目的を再確認し、サイト制作に関わるメンバーと意識をすり合わせておきます。

なぜWebサイトが必要なのか、何を達成したいのかを明確にすることが重要です。

例えば、製品やサービスの販売促進、ブランドの認知度向上、情報提供や顧客サポートなど、目的は様々です。目的に応じて、ホームページのデザイン、コンテンツ、機能を適切に設計しましょう。また、ターゲットオーディエンスを理解し、そのニーズに合わせたコンテンツを提供することも重要です。

目的別のホームページ制作については、Webサイト制作の目的は? も参照してください。
また、ターゲットオーディエンスについては、オーディエンスになる対象(ペルソナ)は誰かを考えるも参照してください。

マーケティングを活用した事前計画

WEBマーケティングとは?

Webサイト制作を行って、運用効果を高めていくためには、WEBマーケティングを実施する必要があります。

WEBマーケティングとは、インターネットを活用して取り組む、販促やサイト改善などのあらゆるマーケティング活動のことです。

自社のWebサイトを始め、SNSやデジタル広告、各種メディアやAI、チャットボット、メルマガなど、あらゆるツールを使った活動を行います。

マーケティングは奥が深く、「どのターゲットに向けてどのようなアクションを起こすのか」をハッキリさせてから進めないと、方向性が定まらないまま、ただ闇雲に実施して当たればラッキーということもなりかねないため、データを可視化したり、方針を決めた上で戦略的に取り組むことが大切です。

Webサイトに掲載するコンテンツを考える

Webサイトの成功のためには、魅力的で有益なコンテンツが必要です。

まずは、自社のビジネスや製品・サービスに関連するコンテンツを考えましょう。これには製品情報、サービスの特徴、使い方ガイド、事例紹介、お役立ち記事などが含まれます。

また、訪問者が求める情報やニーズに応えるため、具体的なテーマやトピックを設定しましょう。こちらは、キーワード分析を行い、GoogleやBingなどの検索エンジンで、実際のオーディエンスが何というキーワードで情報を探しているのか調査を行うと具体的なイメージにつながります。

ホームページ制作会社に依頼すると、調査に対応してくれる企業もあるため、事前に相談しておくと安心です。

詳細は、Webサイトに掲載するコンテンツって何がある?も参照してください。

自社の情報を洗い出す

Webサイトには、自社の情報を適切に反映させることが重要です。まずは企業の基本情報、沿革、ビジョン、ミッションなどを整理しましょう。

さらに、製品やサービスの特徴や競争力のあるポイントを明確化します。訪問者が自社を理解し、信頼できる情報を得ることができるよう、情報の整理と適切な提示を行いましょう。また、他社との差別化を図るため、自社の強みを明確にすることも重要です。

この作業は競合他社との差別化を行う上でも大切な作業になります。自社の強みをしっかりPRするために、社内でマーケティングフレームワークを活用して情報を洗い出すのも1つの方法です。

詳細は、自社の強みや弱みをマーケティングフレームワークで分析するも参照してください。

ターゲットオーディエンスをより深く知る

Webサイトを効果的に設計するためには、ターゲットオーディエンス(顧客となる層)のニーズや行動パターンを深く理解する必要があります。

まずは、ターゲットオーディエンスの特徴や属性、関心事を分析しましょう。これには市場調査、顧客インタビュー、アンケート調査などを活用することが有効です。また、ユーザーの検索キーワードや利用するデバイスの傾向も把握することで、より適切なコンテンツやユーザーエクスペリエンス(UX)を提供することができるようになります。

もし初めてWebサイトを制作する場合、このような調査は馴染みがなく難易度が高く感じるかと思います。その場合は、身近なお客さまや、製品やサービスの販売ターゲットを具体的にイメージしながら、ペルソナを作成してみると役に立ちます。

詳細は、オーディエンスになる対象(ペルソナ)は誰かを考えるも参照してください。

身近な競合のことを知っておく

顧客が製品やサービスを購入する際、もし近場で探す際は、身近な競合他社が1番のライバルになります。(これは取り扱いする製品の性質にもよります)

実際に自社の製品やサービスをGoogle等のサーチエンジンで検索し、身近な競合他社がどのようなオンラインプレゼンスを持っているかを確認しておきます。特に、ローカルの情報に関しては、GoogleMapが大きく影響します。

まずはGoogleMapに自社の情報が掲載されているか、掲載されている情報が正しいかどうか、口コミはどうなっているか、などを確認しておきます。

また、掲載順位に関しても競合他社と比べてどの位置にいるのか、なども確認しておき、改善が必要な場合は「MEO対策」と呼ばれる作業を実施していきます。

技術的な基礎知識を理解しておく

Webサイト制作の基本的な工程

Webサイトを公開するために何が必要かを知っておくことで、ホームページ制作の流れが理解でき、スムーズに公開へ進めることができます。

ホームページ制作者でない場合、Webサイトに関する技術的な専門知識は必要ない場合も多いため、外部委託する場合は詳しく知らなくても問題ありません。

ホームページのサーバーやドメインって?

ホームページの公開には、Webサーバーの利用とドメインの取得作業が発生します。

Webサーバーは、Webサイトのファイルを保存し、インターネット経由でアクセス可能にするコンピューターです。一般的には、ホスティングサービスを利用して自社のWebサイトを公開します。一般的なサービスには下記のようなものがあります。

サーバー 表示速度 ディスク容量 無料お試し
さくらのレンタルサーバー 速い 100GB〜 2週間
エックスサーバー 速い 300GB〜 10日間
ConoHa WING 速い 300GB〜 なし
ロリポップ 普通 200GB〜 10日間

ドメインは、ユーザーがWebサイトにアクセスするためのアドレスであり、例えば「www.example.com」のような形式を取ります。ドメイン名は、ユーザーが覚えやすく、ブランドや業界と関連性のあるものを選ぶことが重要です。

ホスティングサービスを利用すると、同時にドメインの取得もできることが多く、同じサービスを利用しておくと管理が楽になります。

一般的にホームページ制作会社にWebサイト制作を依頼した場合、上記の作業は代行してくれることが多いです。専門的な知識が必要でない場合は任せてしまっても良いでしょう。

HTMLやCSSなどのファイルについて

Webページを作成するためには、HTMLやCSSという言語を使い、コーディング作業を行ってブラウザで表示できるコードを書いてドキュメントを用意します。

HTML(HyperText Markup Language)は、Webページの構造やコンテンツを記述するためのマークアップ言語です。コンテンツの見出し、段落、リンクなどをHTMLタグで囲むことで表現します。

CSS(Cascading Style Sheets)は、Webページの見た目やレイアウトを設定するためのスタイルシート言語です。色、フォント、配置などのスタイルを指定し、HTML要素に適用させます。さらに、JavaScriptや画像ファイルなどもWebサイトに組み込むことができます。

Webサイト制作においては、HTMLやCSSを学ぶことで、コンテンツの構造やデザインを自由に制御することができます。また、レスポンシブデザインやSEO対策など、Webサイトの品質向上に役立つテクニックやベストプラクティスにも精通しておくことが重要です。

技術的な基礎知識を身につけることで、Webサイト制作における自由度や品質の向上につなげることができます。

スマートフォン対応サイトって何?

スマートフォン対応サイトは、モバイルデバイス(スマートフォンやタブレット)からも快適に閲覧できるWebサイトのことを指します。

モバイルデバイスの普及に伴い、ユーザーは様々なデバイスでWebサイトを閲覧します。スマートフォン対応サイトでは、画面サイズに合わせてコンテンツやレイアウトを最適化し、使いやすさや読みやすさを向上させます。

一般的には、「レスポンシブデザイン」と呼ばれる手法を用いて実装されます。レスポンシブデザインでは、CSSやメディアクエリを活用して、デバイスごとに最適な表示を行います。

モバイルデバイスに対応したWebサイトは、モバイルフレンドリーと呼ばれ、GoogleからのSEOスコアの評価でも重視されている項目になります。

WordPressをはじめとするCMSって何?

CMS(コンテンツマネジメントシステム)は、Webサイトを作成・管理するためのソフトウェアのことを指します。

WordPressは、最も人気の高いCMSの一つであり、多くのWebサイトがWordPress上で構築されています。CMSを利用すると、プログラミングの知識がなくてもWebサイトの作成や更新が容易に行えます。

WordPressでは、テーマやプラグインを使用して、デザインや機能をカスタマイズすることができます。また、ユーザー認証やコンテンツ管理、SEO対策など、Webサイトの機能を効率的に管理する機能も提供されています。

WordPress以外にも、さまざまなCMSが存在します。例えば、JoomlaやDrupalなどがあります。

コンテンツを自分で管理することで、新しいページを作成したり、記事の更新を容易にするなど、Webサイトのメンテナンスを行う上で重要な役割を果たします。

SEO対策を実施する

SEO(Search Engine Optimization)対策は、検索エンジンによる検索結果で上位表示されるための取り組みです。Webサイトを制作する際には、SEO対策を実施することが推奨されます。具体的な対策としては、以下のようなポイントがあります。

  • キーワードの適切な選定

    ターゲットとなるユーザーが検索するであろうキーワードを把握し、そのキーワードを適切にコンテンツに組み込むことが重要です。

  • メタデータの最適化

    ページのタイトルやディスクリプションなどのメタデータを最適化し、検索エンジンに対してわかりやすく情報を提供します。

  • URLの最適化

    シンプルで意味のあるURLを使用することで、ユーザーにわかりやすく、検索エンジンにも好まれるページを作成します。

  • 内部リンクの設定

    関連するコンテンツ間での内部リンクを適切に設定することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、検索エンジンのクローラーがページを効果的にクロールできるようにします。

これらのSEO対策を実施することで、Webサイトの可視性を高め、より多くのユーザーにアクセスしてもらうことが可能となります。

プログラミング言語は何のために使うの?

プログラミング言語は、Webサイトの機能や動作を実現するために使用されます。Webサイト制作において一般的に使用される主なプログラミング言語には、以下のようなものがあります。

  • HTML(HyperText Markup Language)

    Webページの構造やコンテンツを記述するための言語です。HTMLはWebの基礎となる言語であり、テキストや画像、リンクなどの要素を配置して、情報を表示します。Webページの基本的な構造を作成するために必要な言語です。

  • CSS(Cascading Style Sheets)

    Webページのスタイルやレイアウトを指定するための言語です。CSSを使用することで、HTMLで作成した要素のデザインを変更することができます。文字の色やサイズ、背景の色や画像、要素の配置などを指定することができます。HTMLと組み合わせて使用することで、Webページの見た目を美しく整えることができます。

  • JavaScript

    Webページに動的な要素やインタラクティブな機能を追加するためのプログラミング言語です。JavaScriptを使用することで、ユーザーとの対話やページの動的な更新、フォームのバリデーションなどを実現することができます。クライアントサイドで実行されるため、ユーザーのブラウザ上で動作します。

  • PHP

    サーバーサイドで動作するプログラミング言語であり、Webサイトのサーバーサイド処理やデータベースの操作などを行うために使用されます。PHPは広く使われており、動的なWebサイトやWebアプリケーションの開発に適しています。LaravelやSymfonyなど、Webアプリケーションの開発機能を備えたフレームワークも人気があり、世界中で普及しています。

  • Python

    汎用のプログラミング言語であり、Webサイト制作にも幅広く活用されています。Pythonはシンプルで読みやすい文法を持ち、豊富なライブラリやフレームワークが提供されているため、Web開発において使いやすい言語として知られています。Pythonを使うと、Webアプリケーションの開発や、データ収集、処理と分析、外部APIとの連携など高度なプログラミング処理を実施することが可能です。

Webサイト制作の予算について

Webサイト制作の予算

Webサイト制作の予算は、いくつかの要素によって決定されます。予算に関連する要素と、それぞれの影響をご紹介します。

依頼先によって価格が異なる

Webサイト制作を外部に依頼する場合、制作会社やフリーランスによって価格が異なることがあります。これは、制作の経験やスキル、地域による競争状況などによるものです。複数の見積もりを比較し、予算に合った依頼先を選ぶことが大切です。

まずは、プロジェクトのスコープ(ゴール)を明確にし、どのようなWebサイトを作りたいのか、必要な機能やページ数、デザインの要件などを明確に定義しましょう。これによって、依頼先に正確な要件を伝えることができ、見積もりの内容も具体的になります。

作りたいWebサイトのクオリティでも価格が変わる

Webサイトのクオリティや機能性は予算に直結します。デザインの複雑さやインタラクティブな要素の有無、カスタム機能や特別な要件の実装などによって、制作にかかる時間や手間が異なるためです。

高品質なWebサイトを作りたい場合は、それに見合った予算を用意する必要があります。

予算には余裕を持たせることも重要です。予期せぬ追加の要件や変更が生じた場合に備え、余裕を持った予算計画を立てましょう。

セキュリティも考慮しておく

Webサイト制作においては、セキュリティ対策や定期的なメンテナンスも重要です。これにはSSL証明書の導入、バックアップの実施、システムのアップデートなどが含まれます。

これらの対策やメンテナンスは、運用予算に含める必要があります。

最も高価な制作会社や、最も安価なオプションが必ずしも最良の選択ではありません。価格と内容、個々の対応をよく見た上で、どこが1番良いのかを検討しましょう。

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