コンテンツでSEO対策 - サイト構造設計とページ制作による改善

ホームページのSEO対策はどのように行う?

SEO対策のSearchEngineは「Google検索ロボット」

SEO対策は、検索エンジンと呼ばれる「キーワード検索機能」を提供するブラウザに組み込まれた仕組みに対して、自社のサイトを結果の上位表示させるための施策です。

日本の検索エンジンのシェアは、Googleで7割弱、Yahoo!で3割弱となっており、合わせて9割以上を占めています。 Google検索とYahoo!検索との違いはほとんどなく、検索結果で表示されるサイトの順位も変わりません。

その理由は2011年よりYahoo!検索がGoogleの「検索エンジン」と「検索連動型配信システム」を採用しているからです。つまり、SEO対策のために意識すべきSearchEngine サーチエンジン は「Google検索ロボット」であり、Google検索で上位表示されることを目指せば良いことになります。

SEO対策はGoogleのガイダンスに従って実施する

Googleガイドライン」は、WebサイトをGoogleの評価基準に合わせて最適化させる方法や、ペナルティに関する注意点などがまとめられたページです。

WebサイトをGoogleガイドラインに沿って設計することにより、Google検索ロボットからクロール(巡回)やインデックス登録を受けやすくなり、Webサイトへのアクセス増も見込めるようになるのです。

反対にGoogleガイドラインに違反すると検索順位を落とされたり、最悪の場合はインデックスから削除され検索圏外へ飛ばされる可能性があります。

企業サイト(コーポレートサイト)におけるSEO対策

コーポレートサイト

企業サイト(コーポレートサイト)が検索結果の上位表示されることにより、新しい見込み客の獲得や、取引先の獲得につながることになります。具体的にどのようにサイト改善すれば、SEOに強くなるのかについて解説します。

コーポレートサイト単独だけでのスコア改善は難しい

コーポレートサイトは、自社に関するさまざまなコンテンツで構築されるのが一般的ですが、整備された情報をユーザーにわかりやすく伝えるだけでは検索結果の上位表示を目指せません。

SEOフレンドリーなコンテンツは情報量が充実しており、1ページにあらゆる情報を要点よくまとめられたものが評価されやすい傾向にあります。

コーポレートサイト利用者にとって、1ページあたりの情報量が多いことが必ずしも利便性につながるわけではなく、むしろ得たい情報に素早くアクセスするというところと逆の作用をもたらします。

そのため、コーポレートサイトでSEOを意識する際は、見出し・Metaなどの構成要素・URLなどのサイト設計を整え、別の形でSEO対策を検討する方が全体的に使いやすいWebサイトになります。

SEO対策用のコンテンツを用意する

Googleのアルゴリズムの中で特に重要なものが「質の高いコンテンツ」であり、専門性が高く、独自性があり、ユーザーの悩みを解決したり、ユーザーが求める情報が含まれることが望まれています。

Googleのアルゴリズムは約200程度あると言われており、SEO検索に影響の大きいものから小さいものまで検索エンジンの仕組みは複雑です。したがってSEO検索に影響力の強いアルゴリズムを意識し、Googleのガイドラインに沿った効果のある取り組みが必要になります。

「質の高いコンテンツ」はページ表示速度や、被リンクの多さ、ユーザーが見やすいデザインになっているかなど、テクニカルな要素も含まれています。それらを意識したページを用意してSEO対策を充実させていきます。

ページ単位でのスコア改善を実施

Google検索で表示されるのは、キーワードにマッチしたページであり、必ずしもサイトのトップページではありません。サイトの各ページがユーザーの入口であり、集客ツールになり得るのです。

アクセス解析の結果でトップページからのユーザー訪問が多いサイトは、必ずしもSEO対策に成功しているとは限りません。

なぜなら、トップページにある会社名や商標などの少ないキーワードでしか集客できておらず、検索順位が変動するときのリスクが高くなるからです。

トップページ依存型から脱却するためには、各ページ単位で集客できるSEO対策の活用(ロングテールキーワード対策)が必要となります。

Webマーケティングについて理解する

Webマーケティングは、SEO対策やSNS広告などを用いて人を呼び込み、会社のWebサイトから販売やブランディングを促進する活動をいいます。

集客の際にはインターネット上に存在するユーザーが、次の段階に分かれて存在していることを意識し、各段階別に応じた方法を活用することが必要です。

  1. まだ認知していない
  2. サービスや商品に興味・関心を持っている
  3. サービスや商品を利用してみたい
  4. サービスや商品を利用したことがある
  5. サービスや商品を継続して利用している

基本的には「まだ認知していない層」が大半を占めていますので、認知度を高める活動を意識しながら、着地点のWebサイトで販売力を強化するコンテンツを用意しておくと良いでしょう。

サーチコンソールによるSEO改善運用

サーチコンソール

SEO対策を行う際は、基本の解析ツールとしてGoogleが無料で提供する「サーチコンソール」をよく利用します。

SearchConsole(サーチコンソール)とは?

サーチコンソールは、Googleアカウントを持っていると無料で使えるサイト解析ツールです。Webサイトの管理権限を持っている人だけが自社サイトの登録を行って、解析結果を確認することができます。

確認できる情報は次の要素などです。

  • 検索キーワード状況(表示回数、クリック数、クリック率、順位など)
  • Webサイトの被リンク・内部リンク状況
  • Webサイト情報(インデックスの有無、インデックス登録リクエストや解除など)
  • Webサイト問題の把握(セキュリティ問題、エラーやペナルティの状況など)

検索パフォーマンスを確認しながら状況を把握する

検索パフォーマンスはサーチコンソールの機能の中でもよく使われる基本機能であり、主にサイト訪問者が検索した「キーワードに関する情報」の確認に活用されます。

検索結果は、サイト全体データと個別データに分けて分析が可能です。サイト全体データでは、下記の4つの指標が確認できます。

  • 検索クリック数:自社サイトがユーザーにクリックされた回数
  • 検索表示回数:自社サイトが検索結果に表示された回数
  • CRT(検索クリック率):自社サイトがクリックされた回数を表示回数で割った率
  • 平均掲載順位:自社サイトが表示された平均順位

個別データでは、クエリ、ページ、国、デバイス、検索の見え方の5つのタブで詳細情報を得ることが可能です。

スコア改善のために必要な作業を実施する

サイトの検索順位を決定するSEOスコアというものがあり、200項目以上の評価項目があると言われています。

評価された点数は非公開ですが、主に下記の項目を意識することがスコアアップに効果があることが確認されています。

  • コンテンツの質を高める(記事のブラッシュアップ)
  • 内部SEO対策を行う(コーディングや内部リンクの分布)
  • 外部SEO対策を行う(被リンクを獲得する)
  • ページの表示スピードを上げ、複数デバイスでの表示に対応する

※内部リンク、外部リンクに用いるサイトマップやアンカーテキストはインデックス促進によるSEO最適化につながります。

SEO戦略とPDCAによるサイト改善

PDCAサイクルによるサイト改善

SEO対策は多岐にわたる作業が必要になるため、やることの優先順位を決めながら取り組むことが大切です。

SEO対策はやみくもに取り組まない

SEO対策は、やみくもに記事を作成していても成果につながりません。競合サイトと比較し、内容を充実させる必要があります。

Google検索の精度は毎年向上しており、ユーザーからの評価が高い記事を上位表示に優先させる傾向があります。ユーザーからの評価はページ滞在時間、外部からのリンク、クリック率や離脱率などさまざまな観点を元に判断されます。

記事が量産できるからとAIに記事を代筆させたり、別のサイトから引用ばかりを行うと、逆にマイナス評価を受けることもあります。

戦略設計(キーワード調査)を行う重要性

質の高いコンテンツ制作と同時に重要なのが「キーワードの選定」で、SEO対策しやすいキーワードを選ぶためのキーワード調査が必要になります。

キーワード調査では、まずWebサイトのテーマの対象となるユーザーのペルソナを具体的に設定し、検索されると思われるキーワードを抽出します。

次に、選定したキーワードの関連語を調べていきます。関連語はキーワードツールで調査した結果や検索窓に表示されるサジェストワードのことをいいます。関連語を調査することで、よりペルソナが求める情報が何であるかを知ることができます。

抽出した「キーワード+関連語」の検索ボリュームを知ることも重要で、ほとんど検索されないキーワードより、検索される見込みのあるキーワードを選定して対策を行わなければ、効果が期待できません。

ロングテールキーワード対策

「ダイエット」などの検索ボリュームが大きいビッグワードほど競合サイトも多くなり、上位表示されるハードルが高くなります。

ドメインの強さなど、キーワード以外の指標で優位に立てる場合は上位を目指せますが、そうでない場合はロングテールキーワード対策に取り組みます。

ロングテールキーワードは、2語以上のキーワードで構成されている複合キーワードのことで、月間の検索ボリュームの目安が50~100程度のものです。(たとえば「ファスティング おすすめ」「楽して 痩せる」など)

競合性が低いため、上位表示を目指しやすく、ユーザーの検索意図が明確になるのでコンバージョン率も高くなる傾向があります。

PDCAによる運用改善(ベストプラクティスを目指す)

Webサイトの検索順位は日々変動し、ページが公開されて評価されるまでにかかる期間は3~6ヵ月が必要だといわれています。その過程で、サーチコンソールなどの解析ツールを使い、ユーザーの利用状況を定期的に分析することで課題が明らかになっていきます。

評価が低いポイントを見つけ、改善策を試行錯誤しながら、定期的にPDCAを回すことによって、SEO対策のベストプラクティスに近づくことができます。

Webサイト改善に取り組むための具体的な方法

SEO対策を社内で取り組むには?

Webサイトの改善に取り組むにあたって、さまざまな課題がでてくるかと思います。具体的な解決策をピックアップしました。

Webサイトの検索順位を上げたい

Webサイト全体をSEO対策で検索順位を上げ上位をキープするためには、Googleが公表しているガイドラインを理解することが重要です。

ビッグキーワードによる上位表示を目指すには時間も手間もかかります。Webサイト制作や改善の際には下記ポイントを意識し、長期目線で取り組みましょう。

  • GoogleがWebサイトの存在や構成を認識しやすいサイト設計にする(URLやページ構成)
  • Googleがページ内容を理解しやすい構成(コーディングや見出しの構成)
  • サイト訪問者の利便性を第一に考えたコンテンツ作成(コンテンツの充実)
  • 他サイトのコピーではなく独自情報の提供(E-A-Tにしたがったコンテンツ制作)

また、前述の通りGoogleや訪問者を欺くような小細工で順位を上げようとした場合は、ペナルティが課せられる可能性があるので注意が必要です。

社内の人材を使ってインハウス化したい

会社の中にSEO対策の知見がある人材がいれば、社内でSEO対策に取り組むことができるようになります。いない場合は外注を検討します。

マーケティングに強い会社にSEO業務全般を依頼するか、アドバイザーとして顧問契約するか、マーケターとしてフリーランスで対応してくれる人に依頼するなど、方法はさまざまです。

SEOも時代とともに手法が代わり、ノウハウを持っているところと一緒に取り組む方が効果があがりやすいです。

内部でSEO対策に取り組む人材と、外部アドバイザーを併用しながら対応することで、社内にノウハウが蓄積され、コンサルタント会社への依存度を下げていくことができます。

問い合わせの件数を増やしたい

SEO対策の目的を問い合わせ件数を増やすことにした場合、多くの訪問者に来てもらうだけでなく、問い合わせをしやすいサイトの仕組みつくりが必要です。

問い合わせをしてもらうには、ユーザーが問い合わせしたくなるコンテンツを用意します。ユーザーの悩みに合わせ、解決に向けたコンテンツを用意することにより、会社への問い合わせの流れをスムーズに進めることができます。

また、問い合わせ内容によって、緊急性やボリュームも変わるため、「メール」「チャット」「電話」など選択肢が広ければ、問い合わせ件数を増やすことにつながるでしょう。