競合他社分析を行って、戦略を考える
SEOやMEOの観点・ツールを使った調査方法

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Webサイトの検索結果を調査する

Webサイトの自社コンテンツ自体(中身)を検討することも大切ですが、自社サイトが検索結果やSNS等で、どのように評価されているのかを知ることも大切です。

競合他社との比較を行う前に、まずは自社のWebサイトの状態がどのようにあるかを調査しましょう。

SEO対策の視点から調査する

SEO対策

SEO対策は、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の頭文字をとった用語で、Googleなどの検索エンジンで「キーワード検索」を行った際に、検索結果に表示される情報の最適化を行う作業です。

検索エンジンのシェア率は、Googleが約94%をとっており、ほぼ全ての人がGoogleの検索窓を使って検索を行っていると考えることができます。

ユーザーにWebサイトを閲覧してもらうためには、いくつかの方法がありますが、過去に接点のない新規ユーザーに対しては、検索エンジンに対する最適化を行うことが有効です。

実際に自社の製品やサービスと関連性の高い「キーワード」をいくつかピックアップし、自社のWebサイトが何番目に表示されているかを確認することで、SEO対策が現在どのような状況にあるのかを知ることができます。

MEO対策の視点から調査する

MEO対策

MEO対策は、Map Engine Optimizationの頭文字をとった用語で、Googleの地図サービスの中で表示される情報の最適化を行う作業です。

MEO対策を行うことで得られるメリットは、近場で商品の購入やサービスの利用を検討しているユーザーが、検索結果を元に情報を探しだし、お問い合わせや購入にいたる可能性が高いところにあります。

MEO対策を行うためには、まず自社のサービスがGoogleMap上に掲載されている必要があります。社名やサービスで検索した際に、GoogleMap上に情報が載っているかどうかを確認してみてください。

もし掲載がされていない場合、「Googleビジネス」というビジネスプロフィールを管理するためのサービスを利用し、Googleにビジネスの情報を登録してもらう必要があります。

SNSから調査する

SNS

SNSも多くのユーザーが毎日利用しているメディアです。

ハッシュタグ(#付きのキーワードタグ)や、製品・サービスなどを実際にソーシャルメディアの中で検索することで、ユーザーからの評価を得ることができます。

SNSは口コミのような、レビューに近い情報を探すときに便利です。バイラルマーケティングといって、口コミから拡散させて情報を広げたいときなど、「バズ」につながる戦略にも活用できます。

どのSNSを使うのか、どのように拡散させるかなど、製品やサービスごとに相性もあるため、臨機応変に利用すると良いでしょう。

「バズ」とは?

バズとは、インターネット上で急速に広まり、大きな話題となることを指す言葉です。具体的には、面白い、驚きのある、感動的なコンテンツなどがSNS上で多くの人に共有され、拡散されることを指します。これにより、そのコンテンツが大きな注目を集め、話題となることがあります。

Webサイトの競合他社を調査する

自社サイトの状況を確認したら、競合他社のWebサイト調査することで、自社との違いや新しい発見にもつながります。

検索エンジンで直接検索する

シークレットモード

自社の製品やサービスと関連性のあるキーワードを直接Googleで検索して、上位に出てくるWebサイトを閲覧していきます。

具体的には「ブランド名」「製品名」「業界向けのキーワード」など、身近なキーワードを入力していきます。

最近のGoogleは「個人設定」によって、近くにいるエリアの情報や、よく検索している情報などを元に検索結果をパーソナライズするため、影響をうけないように「シークレットモード(Ctrl+Shift+N)」を使って作業を行います。

パソコンとスマートフォンで検索結果が違う可能性がありますので、どちらでもやってみてください。「シークレットモード」を使うと、キャッシュ(閲覧履歴)がクリアされた状態で検索することができます。

まとめサイトを活用する

業種などのカテゴリー別や、デザイン検索サイトなど、まとめサイト(ポータルサイト)を活用して、同業他社の情報を一気にまとめて閲覧する方法もあります。

また、地域情報のまとめサイトや、特定団体(商工会やビジネス団体)などのWebサイトでも、一覧でさまざまな企業の情報を得ることができることがあります。

検索エンジンだけでなく、別の方法で検索してみて、他社の情報を知ることも1つの方法です。

大手企業のWebサイトも参考に

業界のリーダーや、大手企業のWebサイトは、アクセス数も多く、常に訪問者からのフィードバックによって改善が行われているため、閲覧してみると参考になります。

Webサイト制作自体にも費用をかけているところが多く、デザイン制作もクリエイティブに強い制作会社に発注したり、運用もスタッフを常駐型で対応しているところが多いです。

情報の精度に不備をなくして正確な情報を伝えるために日々対応を行ったり、ユーザーが使いやすいように改善するなどのベストプラクティスに向けた工夫も反映されています。

これにより、自社のウェブサイトの改善や差別化のアイデアを得ることができます。

SEO解析ツールを使った調査方法

Webサイトの評価がどうなっているかは、SEO解析ツールを使うと、現在の状況を把握しやすくなります。

ビッグキーワードとロングテールキーワード

SEO対策とキーワード

キーワードには「ビッグキーワード」と「ロングテールキーワード」と呼ばれるものがあり、「ビッグキーワード」は検索ボリュームが多く上位表示されるとアクセス数を稼ぎやすいキーワード、「ロングテールキーワード」は、検索数自体は少ないけどWebサイト全体の評価につながりやすいもの、という2種類のタイプがあります。

自社サイトが評価されているキーワードは「ビッグキーワード」なのか「ロングテールキーワード」なのか?また、それぞれの順位などを細かく見ていくことで、全体的なSEO対策の状況を把握することにつながります。

キーワード自体の調査

SEOのことを知るためには、自社の製品やサービスに関連するキーワードが「月々どのくらい検索されているのか?」「どの程度の競合がいるのか?」など、キーワードそのものについて知る必要があります。

キーワードプランナーの利用

Googleキーワードプランナー

キーワード自体の調査には、Googleが提供している「キーワードプランナー」というサービスを利用します。キーワードプランナーを利用するためには、先にGoogleの広告サービスの利用を始める必要があります。

キーワードプランナー自体は無料で使えるため、広告サービスだけ開始しておき、広告管理画面の中から「ツールと設定」を選び、「キーワードプランナー」というメニューを探して操作すると無料で利用することができます。

調べたいキーワードの「月間平均検索ボリューム(月に何回検索されているか)」「競合の多さ」「検索回数の増減」「関連キーワード」の情報を知ることで、そのキーワードがよく検索されているかどうか、競合のWebサイトが多いかどうかなどを知ることができます。

キーワードプランナーの見方

例えば、「月間平均検索ボリュームが100~1,000」のキーワードであれば、平均すると月間検索で500くらいのアクセス数が見込まれます。

そのうち、検索結果1~3位に表示されているページがほとんどのアクセス数を獲得します。検索結果1位を獲得した場合、約30~35%程度のクリック率が期待できます。月間検索ボリュームが500のキーワード場合、「500 × 0.3 = 150」で月々150アクセスくらいの流入が見込める、という計算ができるようになります。

無料のSEO解析ツールによる調査

SEOの調査ツールには、無料で提供されているサービスがいくつもあります。AI解析などの有料サービスも増えてきていますが、まずは無料のものを使ってみて、SEO対策がどのようなものかを知っていくと良いでしょう。

無料のSEO調査ツールで有名どころのサービスをご紹介します。

ラッコキーワード

ラッコキーワード
https://related-keywords.com/

国内向けのサービスで、気になるキーワードを入力するだけで、サジェスト候補(関連キーワード)や、月間流入回数などキーワードそのものに関連する情報を表示してくれます。それ以外に、対象キーワードで上位表示されているページの情報を抽出して表示してくれる機能もあり、SEO対策にとても便利です。

Ubersuggest

Ubersuggest
https://app.neilpatel.com/

海外のWebサービスで、対象のWebサイトのSEO対策の状況や、自社サイトに適した「キーワード」を抽出してくれるなど、URLをベースに解析してくれるツールです。問題がある箇所も指摘してくれるため、まずは自社のWebサイトがどのような状況かを確認したい場合に便利です。

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