コーポレートサイトとは?

コーポレートサイトは、企業(corporate)や組織(organization)が自社やブランドを紹介し、情報を提供するためのウェブサイトです。
主な制作目的は、企業のアイデンティティや価値観(経営理念やフィロソフィー)の伝達、製品やサービスの紹介、投資家向け情報の提供を行うために制作します。
コーポレートサイトの概要
コーポレートサイトは、企業のオンラインでの存在感を確立し、信頼性や信用性を向上させる役割を果たします。
事業規模や事業形態によっては、必ずしもコーポレートサイトが必要になるわけではありませんが、URLを保有して名刺に掲載したり、メールアドレスとWebサイトドメインを統一させておくことで、企業ブランディングにも役立ちます。
Webサイトへの流入数(トラフィック)を得るためには、SEO対策や、知名度・認知度を高めるための活動が必要です。どのような活用を行うかを事前に検討した上で制作を行うと、より有効にコーポレートサイトを保有することができます。
コーポレートサイトのメリット
コーポレートサイトを意識して構築することで、企業活動に次のようなメリットが生まれます。
ブランドイメージの構築
コーポレートサイトは企業のブランドイメージを反映するための重要なツールです。企業のビジョンやミッション、沿革、カルチャーなどを伝えることで、顧客やステークホルダーとの共感を生み出します。
独自の想いを明文化することにより、さまざまな関係者にも理念を共有しやすく、社外だけでなく社内向けのコーポレートブランディング(インナーブランディング)にもつながります。
情報提供とコミュニケーション
コーポレートサイトは、企業の製品やサービスに関する情報を提供するだけでなく、お客様からのお問い合わせやフィードバックを受け付ける機能も備えることができます。
お問い合わせに真摯に対応することで、顧客とのコミュニケーションを円滑に行い、信頼関係を築くことができます。また、オンライン上での企業の口コミにも影響する可能性があります。
投資家向け情報の提供
コーポレートサイトは、投資家や株主に対して企業の財務情報や業績報告、IRニュースなどを提供する重要な場でもあります。投資家関係の透明性を高め、株主価値を向上させる役割を果たします。
上場企業でない場合、明確なIR情報を伝える必要はありませんが、資金調達や融資を受ける際に参考にされる場合もあるため、企業概要欄に資本金や従業員数などを掲載しておくと良いでしょう。
成功するコーポレートサイトにするためには?

コーポレートサイトを制作する際には、次にあげる項目を意識して制作を行うとイメージ通りのWebサイトに近づきやすくなります。
ユーザビリティと使いやすさの追求
ユーザービリティとは、「ユーザーにとっての利便性」を意味します。
ナビゲーションの分かりやすさ、情報の整理と階層化、検索機能の充実など、ユーザーがサイト内をスムーズに移動し、必要な情報をかんたんに見つけやすくすることで、ユーザーがストレスなく情報を得ることができるようになります。
あまりにこだわったデザインにしたり、動きを沢山つけたり、読み込みに時間がかかったりすると、閲覧者がストレスを感じ、サイトの離脱率につながりやすくなります。
コンテンツの充実と質の高さ
コーポレートサイトは企業のイメージや価値観を伝えるための重要なツールです。
より活用するためには、質の高いコンテンツを提供することが必要です。企業の情報、製品やサービスの詳細、ブログ記事など、ユーザーが関心を持つ情報を充実させることで、サイトの価値を高めることができます。
レスポンシブデザインの採用
コーポレートサイトは、様々なデバイスで閲覧される可能性があります。
中心となる顧客層を意識した上で、モバイル端末(スマートフォン)やタブレットからのアクセスも考慮し、レスポンシブデザインを採用することが重要です。
異なる画面サイズに適応し、ユーザーが快適にサイトを閲覧できるようにすることで、ユーザーエクスペリエンス(UX)を向上させます。
SEO対策の実施
コーポレートサイトの目的は、企業やブランドの情報を発信することです。
そのため、検索エンジンからのアクセスを増やすためのSEO対策も重要です。SEO対策を行うことで、新規のサイト訪問者を増やすことにつながり、サイト全体のアクセスう数を増やすことができます。
適切なキーワードの選定やメタタグの最適化、コンテンツの最適化などを行い、検索結果で上位に表示される対策を行っていきます。
ブランドイメージの一貫性の追求
コーポレートサイトは、企業ブランディングの中の一部です。企業のブランドガイドラインに従って、ロゴや色、フォント、デザインを統一します。
また、見た目だけの印象だけではなく、ボタンの操作性を統一したり、文章の書き方を統一したり、一貫性を持たせることで、一定の品質を保つことができるようになり、ブランドの信頼性を高めることにつながります。
コーポレートサイトの作り方

コーポレートサイトを制作する前に、プランを策定し、それに沿った形で最適な手段を選んで、実際のWebサイト制作にとりかかります。
サイト制作の目的とターゲットの明確化
まず、サイト制作の目的とターゲットを明確にします。
企業の情報発信、製品やサービスの紹介、ブランドイメージの構築など、具体的な目標を定めることで、サイトの構築やコンテンツの選定に方向性を与えることができます。さらに、ターゲットユーザーのニーズや行動パターンを理解し、それに合わせた戦略を立てましょう。
詳細は、オーディエンスになる対象(ペルソナ)は誰かを考えるも参照してください。
掲載コンテンツの検討
目的とターゲットを明確にしたら、具体的な掲載コンテンツについても検討を行います。
企業の情報、製品やサービスの詳細、ニュースやブログ記事、よくある質問など、ユーザーが求める情報を提供することが重要です。また、コンテンツの整理と階層化を行い、ユーザーが必要な情報をスムーズに見つけられるように構成しましょう。
コンテンツの整理の際は、サイトマップを作成し、Excelなどの表に一覧にして管理すると情報共有がしやすくなります。
ブランドイメージの反映
コーポレートサイトは企業のブランドイメージを反映するための重要なツールです。
サイトデザイン(UI)、カラースキーム、ロゴの使用などを統一し、ブランドの一貫性を保ちましょう。また、コンテンツのトーンやスタイルもブランドイメージに合わせて統一することで、ユーザーに洗練された印象を与えます。
運用者の選定と運用方針の策定
コーポレートサイトの運用には適切な運用者が必要です。
社内での担当者や外部の専門家を選定し、運用方針を策定しましょう。運用方針にはコンテンツ更新の頻度や更新担当者の役割、コミュニケーションの方法などを明確に定めることが重要です。
定期的なサイトのメンテナンスや更新作業を行うことで、Webサイトを健全に管理し、鮮度の高い情報を発信することができるようになります。
Wordpressによるコーポレートサイト制作

Wordpressは世界中で利用されているオープンソース(無料)のコンテンツ管理システムです。世界中のWebサイトの約40%がWordpressで構築されているといわれています。
Wordpressとは?
WordPressは、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)で、ブログやウェブサイトの構築に広く使用されています。
2001年頃からブログ専用のプラットフォームとしてスタートしましたが、その柔軟性や拡張性から、コーポレートサイトの構築にも利用されるようになりました。
WordPressの利用者は、個人ブロガーや中小企業のウェブサイトだけでなく、大手企業やニュースメディア、政府機関なども含まれています。その幅広い利用範囲と柔軟性から、WordPressは世界中で信頼され、広く使われているCMSとなっています。
Wordpressを使うメリット
使いやすい管理画面
WordPressは、直感的なユーザーインターフェース(UI)を備えており、初心者でも簡単に使用できます。コンテンツの追加や編集、テーマのカスタマイズなどが直感的に行えるため、時間と手間を節約できます。
柔軟で高いカスタマイズ性
WordPressは、数多くのテーマとプラグインを提供しており、サイトのデザインや機能をカスタマイズすることが可能です。テーマを選択し、必要なプラグインを追加することで、コーポレートサイトの要件に合わせた柔軟なカスタマイズが行えます。
SEO対策に強い
WordPressは、検索エンジン最適化(SEO)に対して強力なサポートを提供しています。SEO対策用のプラグインを使用することで、メタデータの最適化やXMLサイトマップの生成など、検索エンジンへの表示を最適化するための手法を利用することができます。
強力なサポート体制
WordPressはオープンソースのソフトウェアであり、世界中の開発者コミュニティによってサポートされています。これにより、新機能の追加やセキュリティの強化など、常に最新の改良が行われています。
また、テーマやプラグインも有料・無料のものを含め、常に新しいものが提供されており、バージョンアップにも自動で対応できるなど、保守性にも優れています。
Wordpressを使ったコーポレートサイト制作の方法
Wordpressを使うと、初心者でも比較的簡単に操作できるため、Webサイト制作の技術的な知識が少ない場合でもWebサイト制作に取り組むことができます。
ドメインとホスティングの取得
最初に、Webサイトの所在地になるドメインを選び、ホスティングサービス(レンタルサーバー)の申し込みをします。Wordpressに対応したホスティングサービスで探すと、自動でインストールできる機能がついたサービスなど、サーバーの知識がなくても簡単に使えるものが見つかります。
WordPressのインストールとセットアップ
ホスティングサービスを通じて、Wordpressをインストールします。多くのホスティングサービスは、ワンクリックでWordpressをセットアップできる機能を提供しています。
自分自身でインストールする場合は、公式サイトから最新のWordpressをダウンロードし、FTPサーバーを通じてアップロードするなどの手順が必要になります。
テーマの選択
コーポレートサイトに適したテーマを選択します。使いやすそうなテーマを探し、試しに複数インストールすることもできます。
おしゃれなデザインや、見やすいデザイン、1ページ型のWebデザインなど、企業ブランドのイメージやサイト運用方針に従って選定すると良いでしょう。
ほとんどのテーマはカスタマイズが可能で、外観や色などを企業のブランドイメージに合わせて調整できます。
コンテンツの作成
サイトのコンテンツを作成します。トップページ、企業の紹介、製品やサービスの説明、お問い合わせフォーム、ニュースやブログ記事などをページごとに用意します。
コンテンツは画像や文章を組み合わせて、分かりやすく魅力的なものにする必要があります。
カスタマイズとプラグインの追加
Wordpressは、必要に応じてプラグインを追加して機能を拡張することもできます。
例えば、SEOプラグインやセキュリティプラグイン、お問い合わせフォームなどがあります。プラグイン設定にはWebサイト制作の専門用語がでてくることも多いため、わからない場合は調べながら対応を行う必要があります。
テストと公開
サイトの動作をテストし、不具合やエラーがないかを確認します。必要な修正を行った後、サイトを公開します。
Wordpressをインストールして、ドメインの設定を行うと、自動でサイトが公開されている状態になるため、非公開で開発を行いたい場合、プラグインを活用するなど、事前に開発環境を整えてから作業を行いましょう。