Webサービス開発のタイプ一覧

Webサービスは、インターネットを通じて利用できるオンラインサービスの総称です。
おもしろいアイデアやコンテンツでファンを獲得したり、便利で使いやすい機能をユーザーに提供することで収益を発生させる仕組みを作ります。
ECサイトなども、自社の商品を販売するためのWebサービスの1つで、「会員機能」や「カート機能」「決済機能」「ブックマーク機能」などさまざまな機能を組み合わせて開発し、ユーザーに利便性を提供します。
このページでは、どのようなWebサービスの種類があり、どのようなアイデアで新規事業として開発できるかについて解説を行います。
マッチングサイト

マッチングサイトは「需要」と「供給」を接続するようなオンラインのプラットフォームです。
特定のニーズや条件にしたがって、相互に相性の良い情報を探し、仲介役として紹介するようなサービスになります。
例えば「婚活サイト」「ジモティーなどの不用品提供サイト」「メルカリ(中古品売買サイト)」といった、「欲しい人(同士)」と「売りたい人」の出会いの場所を提供するような形でサービスを提供します。
【マッチングサイトのメリット】
- ユーザー同士が交流(コミュニケーション)できる
- 条件やタイミングに合った場合、マッチングできるため、無駄なコストの節約になる
- 効率的に探しものができる
【収益化(マネタイズ)の方法】
有料会員プラン:
無料会員と有料会員で提供する機能をわけ、基本機能以外により高度な機能や、特典をつけることで有料会員からの利用料を徴収します。広告収入:
広告スペースを活用し、広告を掲載することで収益化することができます。特にテーマが絞られたマッチングサイトでは、会員数が多ければ、その分利用者数も多く、広告媒体として高い効果が期待されるため、安定した広告料を得ることができるようになります。取引手数料:
ユーザー同士がマッチングすることによって手数料を発生させる形で集金を行うと、1取引につきいくらかの仲介手数料を得ることができるようになります。
オンライン学習サイト

オンライン学習サイトは、インターネットを通じて教育コンテンツやオンラインセミナーを提供するためのプラットフォームです。
ユーザーが自宅やオフィスなどの場所でPCやタブレットを使って学習を行い、さまざまなスキルや知識を習得できるようにします。
【オンライン学習サイトのメリット】
- 時間や場所に制約されることなく学習できる柔軟な環境を提供します。生徒は自分のペースで、自分のスケジュールに合わせて進めることができます。
- 目的にあった学習コンテンツ(外国語学習、プログラミング、ビジネススキル、資格取得)など、さまざまな分野のコースや講座を利用することができます。
- 他の学習者や専門家と交流するコミュニティ機能が提供されることもあります。質問やディスカッションを通じて学習を深めることができ、学習者同士での情報共有やネットワーキングも可能です。
【収益化(マネタイズ)の方法】
有料コースやサブスクリプション:
申し込みのコースや、内容によって、月額費用または分割の形でコンテンツを提供し、収益化することができます。提携・アフィリエイトプログラム:
他の企業とのタイアップで学生向けの別の商材を販売したり、ターゲットに合わせた広告を掲載することで、別の形のビジネスへつなげることができます。
比較・検索サイト

比較・検索サイトは、さまざまな製品やサービスをデータベースに登録し、条件にしたがって比較・検索を行うためのサービスです。
たとえば、「医療機関比較・検索サイト」「レストラン比較・検索サイト」「化粧品比較・検索サイト」「不動産比較・検索サイト」など、ありとあらゆる業種のデータベースを作成し、詳細を掲載して、ユーザーに利便性を持たせます。
データベースに登録する情報は、手動で集めるか、自動で登録してもらって集めるか、とにかくデータ量を増やすことがポイントです。
地域密着型のデータベースであれば、地場企業の方が多く情報を集める機会があるため、小規模でサービス開発し、自社のサービスのハブとすることも1つのアイデアになります。
【比較・検索サイトのメリット】
- 登録された製品やサービスを一元的に比較することができます。ユーザーは価格、機能、評価などを参照しながら、自分に合った選択を簡単に選ぶことができます。
- ユーザーが複数のWebサイトや店舗を個別に検索する必要を省きます。SEO対策で上位に上がってこない情報も簡単に入手できるため、時間と労力を節約することができます。
- 他のユーザーからのレビューや評価によって、他の人の経験や意見を参考にすることができ、製品やサービスの信頼性や品質についての情報を得ることができます。
【収益化(マネタイズ)の方法】
アフィリエイトプログラム:
比較検索サイトは、製品やサービスの提供元とのアフィリエイトパートナーシップを結ぶことが容易です。インフルエンサーマーケティングと近い形で、提携することができます。広告収入:
検索を行うユーザーは、購買意欲の高いセグメントになるため、サイトに広告を掲載することによって、そのセグメントに対し効果的なPRをすることにつながります。広告枠を用意し、スポンサーを獲得することによって、収益化することができます。
オンライン予約サイト

オンライン予約サイトは、ユーザーがさまざまなサービスや施設の予約をインターネット経由で行うことができるプラットフォームです。
レストラン、ホテル、美容院、医療施設、旅行チケットやレンタカーなど、さまざまな業種で利用されています。
比較・検索サイトと組わせて、複数のサービスの中から格安のものや空いているものを検索したり、レビューを検索して、そのまま予約に進めるようなサービスもあります。
【オンライン予約サイトのメリット】
- ユーザーは24時間いつでも予約を行うことができます。店舗の営業時間や忙しさに関係なく、自分の都合に合わせて空き状況を確認し、予約をとることができます。
- 電話やメールなどの煩雑なやり取りがなく、予約の管理も簡単になります。状況に応じて、変更やキャンセルを行うなど、ユーザーにとっての利便性を提供します。
- ユーザーがレビューや評価を閲覧できます。他の利用者の意見や評価を参考にすることで、サービスや施設の品質や評判についての情報を得ることができます。
- 利用に応じてポイントを付与することで、ユーザーの囲い込みを行い、リピート率につなげたり、ユーザー側と提供側の双方に利益を生み出すことができるようになります。
【収益化(マネタイズ)の方法】
予約手数料:
オンライン予約サイトは、予約手数料を徴収することで収益を得ることができます。ユーザーが予約を確定する際に、一定の手数料を支払うことが求められます。広告収入:
一部のオンライン予約サイトでは、関連企業やサービス提供者から広告掲載料を受け取ることができます。特に多くのユーザーが利用する人気のある予約サイトでは、企業や広告主はターゲットユーザーに向けて広告を掲載したいと考えます。
キュレーションサイト

キュレーションサイトは、インターネット上の情報やコンテンツを収集し「まとめサイト」のような、カタログ的役割を果たすWebサイトです。
情報のフィルタリングや選択、まとめ、整理などの機能を提供します。キュレーションサイトは、特定のトピックや分野に関連する「最新の情報やトレンド」を提供することで役立ちます。
「〇〇に関するWebサイトを集めたもの」「おもしろい情報を集めたサイト」「インフルエンサーの話題を集めたサイト」など、1つのテーマに沿って、あらゆる情報を収集しているのでニュースメディアに近い役割があり、ユーザーが情報を探す手間が省くことができます。
【キュレーションサイトのメリット】
- ユーザーに対して特定のトピックや関心分野に関連する情報を収集し、整理して提供します。膨大な情報の中から優れたコンテンツをピックアップすることで、情報の過剰な量や質の低下に対処し、ユーザーにとって使いやすい形で提供します。
- 最新のトレンドや注目の情報を収集し、ユーザーに提供することで、情報メディアとして活用できます。ユーザーは新しい情報を把握し、興味深いコンテンツにアクセスすることができます。
- 情報の信頼性や品質についてのフィルタリングや検証を行うことで、ユーザーに信頼できる情報を提供します。ユーザーは情報の信頼性に対してより安心してアクセスすることができます。
【収益化(マネタイズ)の方法】
広告収入:
関連する広告を掲載することで広告収入を得ることができます。特にユーザーの注目を集める人気のあるサイトでは、広告主や企業はターゲットユーザーにアプローチするために広告を掲載したいと考えます。
AI活用サイト

AIは、人口知能(AI)技術を使ったプログラムで、大量のデータの解析または、そのデータに基づく新しいデータの生成処理を得意としています。
WebサイトにAI技術を組み込むことで、自動化、パーソナライズ、予測、自然言語処理、画像認識などの機能を実現し、ユーザーとの相互作用や情報の処理を改善します。
【AI活用サイトのメリット】
- ユーザーの行動や好みを収集・分析し、個別に最適化されたコンテンツや推薦を提供することができます。ユーザーはより興味深い情報や関連するコンテンツにアクセスすることができます。
- AIによって、特定の処理を自動化(たとえばチャットボットを活用して自動応答やカスタマーサポートを提供)したり、自動で商品の分類やタグ付けを行ったりすることができます。
- AIでユーザーの傾向や行動パターンを分析し、将来の需要や動向を予測することができます。これにより、戦略的な意思決定やマーケティング施策の最適化が可能になります。
【収益化(マネタイズ)の方法】
プレミアムサービスの提供:
AIを活用した高度な機能やパーソナライズされたサービスを提供するために、ユーザーに対して有料のプレミアムサービスを提供することができます。プロダクトとして再販:
AIによって生成されたデータや分析結果に価値がある場合、それを第三者に提供することによって収益化ができるようになります。
Webサービスの設計と集客に取り組む方法

Webサービスは、さまざまなアイデアを組み合わせながら、ユーザーに利便性を提供したり、魅力的なコンテンツを発信することで、収益化へつなげることができるようになるものです。
まず、アイデアをベースに、「競合するサービスがないかの市場調査」を行い、どのくらいの潜在層が活用する見込みがあるのかを調査します。
次に、具体的に運用を行うための「ビジネスモデルの設計」、開発にかかるコストの算出、運用にかかるコストの算出を行いながら、事業投資に対して、黒字化するまでのフローを事業計画として策定していきます。
ビジネスモデル(キャッシュポイント)を設計する
Webサービスを開発するためには、開発コストと運用コストの2種類の費用が発生します。
費用がかかった分を回収するためには、集客を行い、売上になる部分(キャッシュポイント)を設計して収益モデルを検討する必要があります。
かかったコストに対して、どのくらいの売上が見込めれば黒字になるのか(損益分岐点はどこか)、また期間はどのくらいかかるのかを全体的な計画として策定していきます。
集客方法を検討する
サービスを開発する前に、ターゲットとなる顧客のこともよく調べておく必要があります。
どういった層(セグメント)が、どのようなタイミングでサービスを利用するかを検討し、各タイミングに合わせてどのようなプロモーションを行えば、実際の利用につながるかについて集客導線を設計しておきます。
また、認知されるために、マーケティングの方法についても検討をしておき、かかるコストについてあらかじめ予算を作っておくなど、開発だけではなく、運用面も考慮した上で計画をしておくと、スムーズなWebサービスの開発につながります。